デジタルカタログギフトの仕組み
デジタルカタログギフトは、紙の冊子の代わりにURLを配るカタログギフトです。eギフトやソーシャルギフトの一種で、メールやチャットで送れます。
贈る側と受け取る側の流れは、次のとおりです。
贈る側がカタログと金額を決めて注文する
価格帯ごとのカタログを選び、部数を決めて支払います。
ギフトのURLを受け取る人に送る
メール・チャット・社内の連絡ツールなど、普段の連絡手段で送ります。
受け取った人が商品を選ぶ
URLを開き、掲載された商品の中から好きなものを1つ選びます。
受け取った人が配送先を入力する
選んだ商品は、本人が入力した住所へ直接届きます。
贈る側が相手の住所を知らなくても贈れるのが、いちばんの特徴です。品物を手配して発送する作業もありません。
受け取る人から見た流れ
受け取る人の側では、次のように進みます。贈る側もこの流れを知っておくと、問い合わせに答えやすくなります。
- メールやチャットでギフトのURLが届く
- URLを開くと、贈り主のメッセージとカタログの表紙が表示される
- 掲載された商品の一覧から、好きなものを1つ選ぶ
- 届け先の住所・氏名・電話番号を入力して申し込む
- 選んだ商品が、入力した住所に届く
受け取る人が迷いやすいのは、どこから選べばよいかと、いつまでに選べばよいかの2点です。URLを送るときの文面で、選び方と受取期限を一緒に伝えておくと、問い合わせが減ります。
紙・カードのカタログギフトとの違い
カタログギフトには、紙の冊子・カード・デジタルの3つの形があります。
紙やカードは手渡しできる反面、郵送するには相手の住所が要ります。デジタルは住所が要らない反面、形のあるものを渡す演出はできません。
最近は、デジタルのカタログを印刷したカードで渡せるサービスもあります。カードのQRコードからデジタルのカタログを開く形です。式典で手渡ししたいときは、この形を選ぶと両方の良さを取れます。
デジタルギフト券・ソーシャルギフトとの違い
URLで贈れるギフトには、デジタルカタログギフトのほかにもいくつか種類があります。名前が似ているので、違いを整理しておきます。
デジタルギフト券は、金額分を自由に使える点で現金に近い性質があります。単品のソーシャルギフトは、贈る品物を決められる反面、相手の好みに合わないことがあります。
デジタルカタログギフトは、その中間です。贈る側が商品の候補を決め、その中から受け取る人が選びます。贈り物としての特別感を残しつつ、好みの違いにも対応できます。
法人で使うときのメリット
法人でデジタルカタログギフトを使うと、品物を手配して配る作業がほとんどなくなります。
住所を集めずに配れる
社員やキャンペーンの当選者に品物を送るには、本来は住所を集める必要があります。住所は個人情報なので、集めたあとの管理にも手間がかかります。デジタルなら、受け取った人が自分で配送先を入力するので、贈る側が住所を持たずに済みます。
人数や拠点が増えても手間が変わらない
1人に贈るときも100人に贈るときも、作業はURLを送るだけです。在宅勤務の社員や、離れた拠点の社員にも同じように届けられます。
好みが分かれても外れにくい
年代や家族構成が違う相手に同じ品物を贈ると、好みに合わないことがあります。カタログギフトなら、受け取った人が自分で選べます。
法人での主な使い道
法人では、社員・顧客・取引先など、さまざまな相手への贈り物に使われています。
どの使い道でも、贈る側の作業は「金額を決めてURLを送る」で共通です。使い道ごとに金額を変えたい場合は、金額ごとにカタログを用意します。
金額の決め方
1人あたりの金額は、贈る目的と相手で決めます。社員への福利厚生なら毎回同じ金額にしておくと、部署や時期による差が生まれません。表彰やキャンペーンで順位をつける場合は、順位ごとに金額を分けます。
カタログギフトは、決めた金額のカタログを選ぶ形になります。サービスによって選べる金額の幅や刻み方が違うので、贈りたい金額にちょうど合うカタログがあるかを確認しておきます。
デジタルカタログギフトの注意点
便利な一方で、デジタルならではの注意点もあります。
注意したいこと
- 受取期限があり、期限を過ぎると使えなくなる
- メールが迷惑メールに入るなど、URLが相手に届かないことがある
- スマートフォンの操作に慣れていない人には、選ぶのが負担になることがある
- 形のあるものを手渡しする演出はできない
受取期限は、受け取る人に必ず伝えます。期限が近づいても選ばれていない人には、もう一度案内を送ると受け取ってもらいやすくなります。
法人で選ぶときの7つのポイント
デジタルカタログギフトのサービスは、贈る相手と使い方に合わせて選びます。法人で使う場合は、次の7つを確認しておくと失敗しません。
サービスを選ぶ前に確認すること
- 贈りたい金額のカタログがあるか(価格の刻み方も含めて)
- 掲載されている商品が、贈る相手の年代や好みに合っているか
- 受取期限は何か月か。期限切れの分は返金されるか
- 受け取る人に会員登録やアプリのインストールが必要か
- 会社のロゴやメッセージを入れられるか
- 請求書払いができるか。見積書・請求書を発行できるか
- 誰が受け取ったかを確認できるか
掲載商品の選び方
カタログの掲載商品は、サービスによって決まり方が違います。用意されたカタログから選ぶ形と、贈る側が掲載する商品を選んで自社のカタログを作る形があります。
用意されたカタログは、選ぶだけで済むので手軽です。自社のカタログを作る形は、贈る相手に合わせて商品をそろえられます。たとえば社員向けなら日用品や食品を多めにし、取引先向けなら見栄えのする品を中心にする、といった調整ができます。
ロゴとメッセージ
法人の贈り物では、誰からの贈り物かが伝わることも大切です。受け取り画面に会社のロゴやメッセージを入れられるサービスなら、贈り主と贈る理由がひと目で伝わります。
メッセージは、贈る場面ごとに書き分けます。社員の誕生日なら日ごろの感謝を、キャンペーンの景品なら当選のお祝いと参加へのお礼を書くと、同じカタログでも受け取る印象が変わります。
期限と経理の扱い
特に見落としやすいのが、受取期限と返金の扱いです。大人数に配ると、期限内に選ばない人が一定数出ます。期限切れの分の扱いを知らないと、予算の計算が合わなくなります。
経理の手続きに合うかどうかも、早めに確認しておきます。請求書払いができるか、インボイス制度に対応した請求書が出るかで、社内の稟議の通しやすさが変わります。
社員に贈るときは税の扱いも確認する
社員に贈る場合は、贈る目的によって給与として課税されることがあります。たとえば永年勤続表彰の記念品は、本人が自由に品物を選べる形だと、給与として課税されると国税庁が示しています。
関連記事永年勤続表彰の記念品の選び方|予算の決め方と課税の注意点
料金の仕組み
デジタルカタログギフトの料金は、サービスによって決まり方が違います。カタログの価格に商品代と送料が含まれていて、価格×部数だけを払う形もあれば、システムの利用料や手数料が別にかかる形もあります。
見積もりを比べるときは、カタログの価格だけでなく、次の費用がかかるかどうかを確かめます。
料金で確認すること
- 初期費用や月額の利用料がかかるか
- カタログの価格とは別に、手数料や送料がかかるか
- カードで渡す場合、カードの発行費用がかかるか
- 受取期限が切れた分の代金は返ってくるか
- 何部から注文できるか
1回あたりの部数が少ない場合は、月額の利用料がかかるかどうかで総額が大きく変わります。社員の誕生日のように毎月少しずつ贈る使い方なら、使った分だけ払う形のほうが無駄がありません。
受け取る人へのURLの送り方
URLを送るメールやメッセージには、誰から何のために贈るのかと、受け取り方・期限を書きます。
〇〇さん、お誕生日おめでとうございます。日ごろの感謝を込めて、会社からギフトをお贈りします。下記のURLから、お好きな商品を1つお選びください。お届け先はご自身で入力いただけます。受取期限は〇月〇日です。
社員に送る場合は、社内の連絡ツールで送ると、知らない差出人からのメールと思われずに済みます。顧客や取引先に送る場合は、普段やりとりしている担当者の名前で送ると安心してもらえます。
URLは、受け取る人ごとに管理します。送り間違いを防ぐため、受け取る人の一覧とURLを1つの表にまとめ、送った日も記録しておきます。
紙のカタログから切り替えるときの注意
これまで紙のカタログギフトを贈っていた場合は、デジタルに切り替える前に次の点を確認しておきます。
切り替える前に確認すること
- 受け取る人に、URLで届くことを前もって知らせたか
- スマートフォンの操作に不安がある人への案内を用意したか
- URLを送る差出人と件名を決め、不審なメールと思われないようにしたか
- 受取期限と、期限が近づいたときの案内の方法を決めたか
- 社内の承認や経理の手続きが、新しいサービスでも回るか確認したか
いきなりURLだけを送ると、知らない差出人からのメールと思われて開かれないことがあります。社内報や事前の連絡で「〇月〇日ごろにギフトのURLが届きます」と伝えておくと、受け取ってもらいやすくなります。
スマートフォンの操作に不安がある人が多い場合は、カードで渡せるサービスを選ぶ方法もあります。カードがあれば、手元に形として残り、QRコードから選んでもらえます。
よくある失敗と対策
デジタルカタログギフトで起きやすい失敗と、その対策です。
どの失敗も、URLを送る前の準備で防げます。特に受取期限は、受け取る人と贈る側の両方にとって大切なので、必ず文面に入れます。
配布の手順
デジタルカタログギフトを社員や顧客に配るときの、一般的な手順です。
贈る相手と金額を決める
対象者の一覧を作り、1人あたりの金額を決めます。賞の順位などで金額を変える場合は、金額ごとに人数を数えます。
カタログを選んで注文する
見積書で金額を確認してから注文します。
URLを一覧にして送る
受け取る人ごとに別のURLを送ります。誰にどのURLを送ったかを一覧で残しておくと、問い合わせに答えやすくなります。
受け取り状況を確認する
期限が近づいたら、まだ選んでいない人にもう一度案内します。
1部ごとにURLが分かれているサービスでは、受け取る人ごとに別のURLを送ります。同じURLを2人に送ると、片方が受け取れなくなります。
まとめ
デジタルカタログギフトは、URLを送るだけで贈れるカタログギフトです。
- 受け取った人が商品を選び、配送先も自分で入力するので、住所を集めなくてよい
- 紙やカードと比べて、大人数への配布や在宅勤務の社員への贈り物に向いている
- 受取期限と、期限切れの分の扱いは注文前に必ず確認する
- 法人で使うなら、請求書払いや受け取り状況の確認ができるかも選ぶポイントになる
贈る相手の人数と場面に合わせて、紙・カード・デジタルを使い分けてください。